家を建てることをゴールに設定していませんか?

『別の会社でライフプランのシュミレーションもした結果、"9万円ぐらいなら返済大丈夫ですよ"と
言われたんですけど、やっぱり9万円も払わないといけなのか...と考えると、将来のこともあるし、不安で...不安で......もうちょっと予算を抑えることは難しいんでしょうか?』

このお客様は、共働きで、かつご夫婦ともに、安定したいわゆる良い会社に勤めていらっしゃいます。

ですから、客観的に見てみた場合、9万円ぐらいの返済額はごく一般的であるがゆえに、このお客様にとっても決して無謀な額ではないと判断されてしまいます。

しかし、家づくりをされる多くの方がそうであるように、毎月9万円も住宅ローンで返済していくとなると、やっぱり不安で不安でたまらないものですよね?

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おはようございます。

例えば、9万円の返済額から住宅ローンの借入額を計算すると、選ぶ住宅ローン商品の金利によっても違ってきますが、平均すると約3000万円ぐらいの住宅ローンを借りることが出来ます。

そして、これに自己資金を足した額が、あなたの家づくりの総予算となるわけですが、3000万円以上も予算があれば、あなた自身にとっても、そして住宅会社側にとっても、家づくりをするには、かなりゆとりがある状態となります。

例えば、それだけの予算があれば、家そのものに2000万円ぐらいお金をかけることが出来るようになりかなり理想に近い家を建てることが出来るようになるでしょうし、土地に関しても、かなり理想に近いの土地を、手に入れることが出来るようになるでしょう。

しかし、今後のことを考えると、果たしてそれは正解なのでしょうか?

おそらく、家を建てる時というのは、まだまだお子さんが小さく、お金がかかるとはいえ、決してそれほどの出費ではありません。

家族みんなが同じ空間で過ごすため、光熱費も安く抑えられるし、食費だって、それほどかかるわけではありません。

また、遊びに行ける場所も限られることから、旅費や遊び代にも、それほどお金がかかるわけではありませんし、おもちゃや衣類に関しても、親御さんが買ってくれることが多いでしょうから、それほど大きな出費があるわけではありません。

ですが、これらの費用は、子供の成長とともに、どんどんかさんでいくことになります。

当たり前ですが、食費はどんどん増えていきますよね?

光熱費だって、自分の部屋を使うようになれば、個別で冷暖房を使うようになるので、一気に光熱費が跳ね上がるようになります。

また、ここ最近では携帯電話を持つことが当たり前になりつつあるので、それを持たせただけでも、その負担が毎月増えることになりますよね?

旅費や遊び代も、入場料を取られるようになっただけでも、ずいぶん費用負担がかわってくるようになりますしね。

衣類代に関しても、例外ではありませんよね?

小学生となれば、活発に動くようになるので、体操服や靴を定期的に購入しないといけなくなりますし、部活や運動などをさせるようになれば、それ用の服も必要になれば、道具だって必要になるので、これらの費用だけでも、決してバカになりません・・・という風に、どんどんふくらんでいきます。

それに伴って、あなたやあなたのパートナーの収入が毎年増えていっているのならまだしも、もし毎年横ばいだったとしたら?

そして、突然車が故障するようなことになったとしたら?

使っていた家電製品が故障してしまった、なんてことになってしまったら?そうですよね?

そう考えると、もし可能であるならば、家づくりの予算を落とし、建てた後の暮らしにゆとりを持たせたいですよね?

さらに、私たち世代においては、老後資金ということに関しても、かなり真剣に考えておく必要があります。

なにせ、少子高齢化が進んでいっている中で、借金ばかりがどんどん膨らんでいる国からきちんと年金が支給される保証なんてないでしょうからね。

ちなみに、そんなコトまで考えると、家なんて持てないんじゃないか?と思われるかもしれませんが、老人になると、収入面への不安と死亡リスクから、賃貸住宅を貸してもらいにくくなるので、持ち家を持っておくことは非常に大切なことなので、家は早いうちに建てておいた方がいいんですよね。

少し話がそれましたが、建てた後の生活、それから老後のことを考えると、必要以上に、家づくりにお金をかけ過ぎるのは、決して賢明なことではないんですよね。

というより、少しでもその出費を抑えることで、暮らしにゆとりを持たせるようにしていただくことが大切なんですよね。

ということで、もしあなたがこれから家づくりをしようとお考えであれば、たとえ共働きで収入も問題なかったとしても、家づくりの予算については、一般論よりも少しシビアに考えていただければと思います。

そして、必要最小限の予算の中で最大限の豊かさを得られるような家づくりをしていただければと思います。

それでは、、

土地が広くなれば・・・

広い土地にゆったりとした駐車場・・
そして花壇や子供たちが遊べるぐらいの広々とした庭がある大きな家・・
家を買うと決めたなら、誰もが一度はこのような絵に描いたような家に憧れたのではないでしょうか?

確かに、広い土地が手に入れば、駐車場もゆったりとつくれるでしょうし、花壇や家庭菜園スペースもつくれるでしょう。

また、敷地内でのんびりと子供たちを遊ばせてやれるぐらいゆったりとした庭もつくれるので、子供たちは安全に遊ぶことが出来るでしょう。

しかし、地域にもよりますが、そうしようと思うと、どうしても土地の値段が高くなってしまいます。

つまり、家づくりの予算が大幅に上がってしまうということです。

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おはようございます。

ですから、予算面から考てみると、広い土地を買うということはあまり現実的なことではありません。

しかも、広い土地を買ったとしたら、家もそれに合わせてか、広くなりがちになってしまいます。

土地と同様に、家だって広くしたいと思うのが当たり前の感情ですからね。

敷地にゆとりがあれば、あれも欲しいこれも欲しいという要望を、実現しやすくなってしまうので、知らず知らずのうちに家も広くなってしまいます。さらに、庭の工事に掛かる費用だって高くなってきます。

庭が広くなれば、その分外周の距離が長くなり、そうなれば境界費用やフェンス費用も高くなるし、敷地が広くなれば、敷地の整地費用だって高くなりますからね。

庭の工事というのはけっこう手間がかかる工事で、手の込んだ工事をしようと思えば、あなたが想像しているよりも遥かに高い費用がかかってくることになるので、充分に気を付けていただければと思います。そして、敷地が広くなれば、庭の維持管理も大変になってきます。

土地が広くなれば、それだけ草が生えてくる場所も広くなるので、草抜きだけでもかなり大変な作業になります。

やっぱり、どれだけ庭が広かったとしても、草がボーボーに生え放題だったり、ゴミで散らかっていたのでは、景観的にも非常に悪くなってしまうものですからね。土地が広いとそれだけ維持管理が大変なことも頭に入れておいてください。
また、税金が高くなるのも見過ごせない部分ですよね。

まず、土地を購入した時だけにかかってくる不動産取得税が高くなります。

この税金は、60坪ぐらいの土地までであれば、控除を受ければ支払った費用が全額返ってくるのですが、それ以上となると、いくらか税金を納めないといけなくなります。そして、これから毎年支払っていかなくてはいけない固定資産税だって高くなってきます。この固定資産税は、200㎡(約60坪)の土地までに関しては、その土地の評価額を6分の1にしてくれるのですが、200㎡を超えた部分に関しては3分の1にしかしてくれません。

具体例を挙げるとすると、
坪12万円の評価の土地を購入する場合
50坪で購入するならば、12万円×50坪÷6×1.4%(固定資産税率)=14,000円の税金となるのですが、
100坪購入するとなると、((12万円×60坪÷6)+(12万円×40坪÷3))×1.4%=39,200円の税金
がかかってくることになります。

ですから、購入費用が高くなるだけじゃなく、家の費用も高くなりやすいし、庭の費用も高くなってしまう、それから維持管理費用だって高くなってしまうということをしっかり覚えておいていただきつつ、土地選びはするようにしていただければと思います。

やはり家づくりは、見栄を張らず無理をせず、現実を見据えながら、等身大の予算の中で最大限に理想を叶えるように行うべきではないでしょうか?

あなたは、どうお考えになりますか?